富谷市では、2050年までに温室効果ガスを実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ」の実現を目指して、さまざまな取り組みを進めています。
その一環として2025年、富谷市まちづくり産業交流プラザTOMI+の一階ホールに、アサヒ飲料株式会社が提供する「CO₂を食べる自販機」を設置しました。
この自動販売機は、2023年6月に実証実験を開始すると同時に日本全国から注目を集め、現在では全国で約5千台、東北でも約500台が導入されています。
今回は、この自動販売機の仕組みとその性能について、詳しくご紹介します。
「CO₂を食べる自販機」って知ってる?
「CO₂を食べる自販機」は、国内で初めて大気中のCO₂を吸収する仕組みを備えた自動販売機です。
「都会の中に森を作る」というコンセプトのもと、アサヒ飲料株式会社のスタッフたちがアイディアを出し合い、誕生しました。
「一般的な自動販売機は、飲み物を冷やしたり温めたりする際に電力を使い、二酸化炭素を空気中に放出します。ですが『CO₂を食べる自販機』は、内部に組み込まれたCO₂吸収材によって、大気中のCO₂を吸収。吸収量は稼働電力由来のCO₂排出量の最大20%にもなるんです」。
仕組みを説明してくれたのは、アサヒ飲料株式会社営業企画部の関戸さん。この自動販売機1台で、年間約60kgのCO₂を吸収できるといいます。
さらに、吸収したCO₂を肥料や建材などに再利用するための実証実験も、発売と同時にスタート。吸収材の性能向上に取り組みながら、2030年までにカーボンニュートラルの実現を目指したいと教えてくれました。
-
吸収したCO₂はさまざまな分野での活用が期待されている
「近年では、地球温暖化による自然災害が増えていますので、企業や自治体の皆さんから大きな関心を寄せていただいています」。にこやかに微笑むのは、同社の自販機開発営業部の小原さんと、グループ会社に勤める佐藤さん。
「富谷市では、昨年開催された『第15回全国発酵食品サミットinとみや』の会場にデモ機を展示したことがきっかけとなり、TOMI+への導入・設置が決まりました」と、詳しく説明してくれました。
地域の皆さんと共に
CO₂の資源循環にチャレンジ!
樹木のように、周囲の大気からCO₂を吸収する役割を果たす「CO₂を食べる自販機」。開発や設置に携わってきた関戸さん、小原さん、佐藤さんは、口を揃えてこう話します。
「この自販機を一台でも多く社会に広めることで、カーボンニュートラルな社会に近づけたらと考えています。吸収したCO₂も上手に再利用し、循環型社会に役立てていきたいですね」。
“大気中のCO₂を吸収して活用する”という、新しい発想から生まれた「CO₂を食べる自販機」。
富谷市が目指すゼロカーボンの未来に向けて、これからも地域と共に歩み続けていきます。