「水素」の力で、地球に優しいまちづくりに取り組む宮城交通

宮城交通株式会社

営業部営業課 堀口翔平

令和3年3月24日、宮城交通は宮城県初となるFCバス(燃料電池バス)の運行を宮城交通富谷営業所でスタートしました。FCバスは、車に積んだタンクから供給される水素と、空気中の酸素との化学反応によって発電し、エンジンではなくモーターを回して走ります。二酸化炭素を含む排気ガスを出さないため、ゼロカーボンにもつながる地球にやさしい車です。
宮城県の公共交通を支える宮城交通。FCバスの導入をはじめ、どのようなゼロカーボンにつながる活動を行なっているのでしょうか。

二酸化炭素を排出しない次世代エネルギーで走るFCバス、運行スタート!

バスは自家用車と比べて、一人当たりの二酸化炭素排出量が少なく、環境に優しい乗り物です。宮城県内の路線バスを運行し、私たちの生活になくてはならない公共交通を支えている宮城交通は、令和3年3月24日に県内初・FCバスの導入を行いました。FCバスは高圧水素タンク内の水素と空気中の酸素を利用して発電し、モーターを動かして走行しているため、二酸化炭素を排出せず、空気をきれいに保つことができます。
宮城県と富谷市の脱炭素社会を目指す取り組みや、水素エネルギーを社会へ広める活動に共感し、両者の協力のもと、FCバスの導入が実現したと、宮城交通営業部の堀口さんは話してくれました。「宮城交通は、環境にやさしい会社を目指しています。その取り組みの一つがFCバスの導入です」。FCバスは一般的なバスとは異なり、二酸化炭素を出しません。「FCバスはモーターで動くため発進や加速がスムーズで、とても静かに走ります。また、災害などの停電時には大容量の電源として給電することもできます。環境への負担を抑えられ、災害時にも活用できる、次世代のバスになっています」。

  • FCバスの路線運行スタートを記念して、宮城交通の富谷営業所で出発式を行った。

    FCバスの路線運行スタートを記念して、宮城交通の富谷営業所で出発式を行った。

FCバスは現在、「新富谷ガーデンシティ線」「泉ヶ丘大富線」などの、富谷市内や仙台市泉区内を中心に走っています。 
「一日の走行で水素燃料のほとんどを使用するため、運行の合間に効率的に水素を補給できるよう、水素ステーションの近くを走るダイヤを組むなど、工夫をしています」。二酸化炭素を出さないとはいえ、燃料を無駄にしないよう気を配りつつ、仙台市宮城野区にある水素ステーション「イワタニ水素ステーション宮城仙台」で補給を行っていると教えてくれました。

  • 運行ダイヤはこちら。

    運行ダイヤはこちら。

  • 前扉から中扉間の床面は、高齢者や車いすを使用している方も利用しやすい、ノンステップ構造。(協力:バスグラフィック編集部)

    前扉から中扉間の床面は、高齢者や車いすを使用している方も利用しやすい、ノンステップ構造。(協力:バスグラフィック編集部)

  • 車体の後ろに、モーターの回転速度をコントロールする機器を備えている。(協力:バスグラフィック編集部)

    車体の後ろに、モーターの回転速度をコントロールする機器を備えている。(協力:バスグラフィック編集部)

環境にやさしい会社を目指して

県内の公共交通を支える宮城交通。FCバス以外にも環境に配慮した取り組みを行っています。「例えば、アイドリング・ストップ・バスに取り組んでいます。エンジンをかけたまま停車していると燃料が余分に使われ、排気ガスも出てしまいます。そこで信号待ちやお客様の乗降時など、車両を停止する時はエンジンも止め、燃料の消費を抑えて排気ガスを出さないようにしています」。
また小学生を対象に、バスを身近に感じてもらえるよう「バスの乗り方教室」を開催。移動手段としてバスの利用者が増えれば、一人当たりの二酸化炭素排出量を抑えることにもつながります。

  • 「バスの乗り方教室」では、乗り方や降り方、乗車時の注意点等について教えている。

    「バスの乗り方教室」では、乗り方や降り方、乗車時の注意点等について教えている。

「実際にFCバスを利用された方からは『振動が少なく音も静か』『とても快適な乗り心地』という声をいただきます。環境に優しい交通手段の一つとして、FCバスをはじめ、積極的にバスの利用を考えていただけたら嬉しいです」。バス利用は環境活動にもつながるので、ぜひ気軽にご利用して欲しいと、堀口さんは話してくれました。